食道胃接合部癌術後に心タンポナーデを発症した1 例

Yusuke Umeki; Susumu Shibasaki; Makoto Tomatsu; Kenichi Nakamura; Masaya Nakauchi; Tetsuya Nakamura; Kenji Kikuchi; Shinichi Kadoya; Kazuki Inaba; Ichiro Uyama

doi:10.5833/jjgs.2017.0175

食道胃接合部癌術後に心タンポナーデを発症した1 例

Yusuke Umeki, Susumu Shibasaki, Makoto Tomatsu, Kenichi Nakamura, Masaya Nakauchi, Tetsuya Nakamura, Kenji Kikuchi, Shinichi Kadoya, Kazuki Inaba, Ichiro Uyama

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抄録

食道切除後に心タンポナーデを発症することは非常にまれである．今回，食道胃接合部癌根治術後に心タンポナーデを発症した1 例を経験したので報告する．症例は64 歳の女性で，健診にて異常を指摘され当院紹介となり，精査にて食道胃接合部腺癌（E=G，cStage IA）と診断された．経裂孔的下部食道切除を伴う腹腔鏡下噴門側胃切除術，観音開き法による縦隔内食道残胃吻合を施行した．術中偶発症は認めなかった．術翌日の夕方より酸素飽和度の低下，低血圧，ならびに頻脈を来した．UCG，CT にて心囊液貯留を認め，心タンポナーデと診断した．直ちに心囊穿刺ドレナージを行い，約250 ml の淡血性排液がひけるとともに速やかにバイタルサインは改善した．その後の経過は良好で，術後20 日目に退院となった．原因は特定できなかったが，術中の運針による心囊の微小損傷が心タンポナーデ発症要因の一つと考えられた．.

寄稿の翻訳タイトル	A cardiac tamponade after esophagectomy for esophagogastric cancer
本文言語	日本語
ページ（範囲）	731-738
ページ数	8
ジャーナル	Japanese Journal of Gastroenterological Surgery
巻	51
号	12
DOI	https://doi.org/10.5833/jjgs.2017.0175
出版ステータス	出版済み - 2018

All Science Journal Classification (ASJC) codes

外科
消化器病学

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10.5833/jjgs.2017.0175

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AB - 食道切除後に心タンポナーデを発症することは非常にまれである．今回，食道胃接合部癌根治術後に心タンポナーデを発症した1 例を経験したので報告する．症例は64 歳の女性で，健診にて異常を指摘され当院紹介となり，精査にて食道胃接合部腺癌（E=G，cStage IA）と診断された．経裂孔的下部食道切除を伴う腹腔鏡下噴門側胃切除術，観音開き法による縦隔内食道残胃吻合を施行した．術中偶発症は認めなかった．術翌日の夕方より酸素飽和度の低下，低血圧，ならびに頻脈を来した．UCG，CT にて心囊液貯留を認め，心タンポナーデと診断した．直ちに心囊穿刺ドレナージを行い，約250 ml の淡血性排液がひけるとともに速やかにバイタルサインは改善した．その後の経過は良好で，術後20 日目に退院となった．原因は特定できなかったが，術中の運針による心囊の微小損傷が心タンポナーデ発症要因の一つと考えられた．.

UR - http://www.scopus.com/inward/record.url?scp=85059561392&partnerID=8YFLogxK

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U2 - 10.5833/jjgs.2017.0175

DO - 10.5833/jjgs.2017.0175

M3 - 学術論文

AN - SCOPUS:85059561392

SN - 0386-9768

VL - 51

SP - 731

EP - 738

JO - Japanese Journal of Gastroenterological Surgery

JF - Japanese Journal of Gastroenterological Surgery

IS - 12

ER -

食道胃接合部癌術後に心タンポナーデを発症した1 例

抄録

All Science Journal Classification (ASJC) codes

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